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ランニングの基本となるジョグの走り方を身に着けよう

マラソンのトップアスリートでも、いつも速いスピードで走っているわけではありません。1週間に2~3回の高負荷トレーニングをするとき以外は、かなりゆっくりとしたペースで走っています。このゆっくりのペースでのランニングをジョグと呼びますが、実はとても大切な練習のひとつです。

ここでは、なぜジョグが大切なのかについて説明し、どのように走ればいいのかについてわかりやすく解説していきます。

目次

ジョグがランニングのベースとなる

ランニングトレーニングの60~80%はジョグになります。ところが、ほとんどのランナーはこのジョグを有効活用していません。何も考えずにゆっくり走っているだけで、その効果を引き出せないというもったいない状態にあります。

・ランニングフォームを安定化させる
・毛細血管の密度を増やす
・疲労回復を促す

ジョグの効果はいろいろありますが、特に注目すべき効果はこの3点です。そして、この3つがランナーとしての土台を作ります。それぞれの効果とジョグの関係について、もう少し詳しく解説していきます。

ランニングフォームを安定化させる

ジョグはゆっくりのペースで走ります。どれくらいゆっくりなのかは、人によって違います。自分に最適なペースを知りたいという方は、RUNWAYのパーソナルトレーニングをご利用ください。宣伝になってしまいましたが、とにかくゆっくり走るのがジョグです。

ゆっくり走れるので、体の動きを自分で確認しながら走れます。腕振りや足の運びなどをひとつひとつ確認して、最適な走りに近づけていきます。ポイント練習と呼ばれるインターバルやペース走ではそんなことを考える余裕がなく、悪いクセが出てしまいます。

そのクセを矯正するのがジョグの役割です。ゆっくり時間をかけて自分の走り方と向き合って走りを安定させる。その結果、速く走ったときにも、フォームが崩れることなくイメージ通りの走りができるようになります。

また、ジョグであればいろいろと試すこともできます。これまでと違う着地や腕振りを試してみて、自分にしっくりくるものを探すこともできます。

毛細血管の密度を増やす

ランニングで重要なのは、いかにして酸素を細胞にまで届けるかということです。その方法はいくつかありますが、その中に毛細血管の密度を増やすという方法があります。毛細血管が体内に張り巡らされると、それだけ細胞に早く酸素を届けられます。

速く走るときも毛細血管の密度を増やすことができますが、このとき密度が増えるのは速筋と呼ばれる筋肉だけで、遅筋と呼ばれる筋肉の毛細血管はあまり増えません。遅筋の毛細血管を増やすには、ゆっくりと長く走る必要があります。

毛細血管を増やすために、ゆっくりと長く走るトレーニングをLSDと呼びます。このLSDのベースとなるのがジョグです。ジョグで長い時間走り続ければ、遅筋の毛細血管が育ち、これまで以上に長い距離を走れるようになります。

疲労回復を促す

ジョグはゆっくりと走りますので、着地をするときに足への負担がそれほど大きくなりません。それでも血流がよくなるので、体内に溜まった疲労物質の排出スピードがあがり、回復を促すことになります。これをリカバリーランと呼び、負荷の高いトレーニングをした翌日などに行います。

疲労が溜まった状態でゆっくりと走って回復を早めることができれば、またすぐに負荷の高いトレーニングをできるようになります。中2日で高負荷のトレーニングをするのと、中3日で高負荷のトレーニングをするのでは、前者のほうが早く成長するのは容易に想像つきますよね。

ランニングにおいて早期回復はとても大きな課題であり、それを実行するのにジョグが役立ちます。「疲れたら休む」という考え方もありますが、走れるカラダを早く手に入れたいのであれば「疲れたらジョグをする」を意識しましょう。

意味のあるジョグにするための3つのポイント

ここまで何度も「ゆっくり走る」とお伝えしましたが、ゆっくり走るときに注意してもらいたいポイントがいくつかあります。

・足の裏全体をしっかりと地面に接地する
・会話を楽しめるペースで走る
・体幹を意識して走る

この3点はジョグをするときに、とても重要なポイントになりますので、ここではそれぞれのポイントごとに詳しく説明していきます。

足の裏全体をしっかりと地面に接地する

ランニングはフォアフット着地を心がけると聞いたことのある人もいると思いますが、ジョグで走るときには足裏全体で着地してください。足をペタペタさせるような感覚でもかまいません。間違ってもつま先だけで走らないようにしてください。

フォアフットがいいと言われているのは、トップアスリートがそう走っているからですが、トップアスリートもジョグをするときにはしっかりと踵をつけて走ります。むしろ踵着地に近いフォームで走っています。

フォアフットで走るのは、速く走るときにそうなってしまうだけで、そんな状態でジョグをしたらトップアスリートでも故障します。ゆっくり走るときに重要なのは安定感です。足裏全体で地面に乗せるようにして走りましょう。

会話を楽しめるペースで走る

ペースは人によって違うとお伝えしましたが、「基本的には会話を楽しめるくらい」を意識しましょう。1人で走るなら歌を口ずさめるくらいがちょうどです。息が荒くなるようなペースは速すぎで、ジョグの効果が薄れてしまいます。

速く走れるようになってくると、そんなペースで走るのは退屈に感じるようになりますが、そこでスピードを上げないことが重要です。きちんと自分をコントロールして、のんびりペースでジョグを行いましょう。

体幹を意識して走る

体幹については別の記事でお話しましたので、そちらを参考にしてもらいたいのですが、ゆっくり走るときでも、体幹の意識は忘れないようにしましょう。むしろ、このときに意識しておかないと、速く走るときに体幹がブレてしまいます。

腰を軽く反った状態で、腹筋を肩甲骨側に軽く引き上げる意識。頭頂は高くしてまっすぐに立つイメージで走ってください。猫背になったり、肩が前に入りすぎたりしないように注意してください。ここで間違った姿勢で走ると、速く走るときにもそのクセが出てしまいます。

できれば何度か鏡やガラスで姿勢を確認しながら走ってください。ジョグで美しく走れないと、ケガのリスクも上がりますし、走りもなかなかレベルアップしません。

体幹の別記事のリンクを貼っておきますので、まだ読んでない人は確認しておいてください。

まとめ

ランニングの基本となるジョグ。これを正しくできているランナーはあまりいません。何も考えずにゆっくり走っているだけという人もいれば、ジョグなのに速く走ってしまう人もいます。何のためのジョグなのかを意識するだけでも、成長スピードが大きく変わるのがジョグです。

軽めの練習という意識を捨てて、集中して意味のある時間になるように心がけましょう。ただし、頑張らないというのがとても重要になってきます。ついつい速く走ってしまうのが市民ランナーのよくないところです。

会話を楽しめるくらいののんびりペースで、足裏全体で着地し、体幹の意識も忘れないこと。最初は頭の中が混乱するかもしれませんが、この意識を忘れずに毎日のジョグを積み重ねていきましょう。

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