ランナーは貧血予防が必須!鉄分摂取とアサイーで血液を増やそう
貧血というと女性に多い症状だと思うかもしれませんが、ランナーの場合には男性にもよく見られます。足裏を何度も地面に叩きつけるため赤血球が破壊されやすく、さらには汗で鉄分が流れ出てしまうため、真剣に取り組めば取り組むほど血液が足りなくなります。
一方で私たちは血液を使って酸素を肺から細胞に送り込みます。貧血になるというのは細胞が酸素不足になり、思うように走れなくなることを意味します。そこで、今回はランナーと貧血の関係と、その改善方法についてご紹介していきます。
目次
貧血の状態でランニングを続けることは危険
まず貧血になるとどうなるかですが、貧血になるとレース後半でめまいを起こしたり、ペースを少し速くしただけなのに息が上がって苦しくなります。ただ、血液の量は見た目ではわからないので、貧血になっていても多くのランナーが気づきません。
トップアスリートですら、原因不明の体調不良が1年以上続き、運良く貧血に気づいたなんてこともあるくらい、貧血は判断が難しい症状です。血液が足りていない状態で有酸素運動を続けるわけですから、心臓にかなりの負担をかけることになります。
場合によっては命の危険すらあります。もっともほとんどの人は、危険になるほどまでに追い込むことができず、単純に「体が重くて走れない」状態になるだけです。動悸が続くので「これはおかしい」と思って休むわけですが、休んでいると貧血が改善されて走れるようになるものの、またトレーニングをすると貧血になるというのを繰り返します。
いずれにしてもかなり体にとっては良くない状態だと理解してください。危険ですし、きちんと治さないと以前のように走ることができません。逆にいえば完治すれば、以前の走りを簡単に取り戻せたりします。
貧血の判断基準
私たちの血液が酸素を細胞に運ぶわけですが、正確には赤血球を構成するヘモグロビンが肺で酸素を吸着し、細胞で酸素を渡し、二酸化炭素を受け取ります。受け取った二酸化炭素は肺で酸素と交換するというのを繰り返します。このヘモグロビンは健康診断でもチェックされます。
男性:13.1~16.6g/dl
女性:12.1~14.6g/dl
これが男性と女性のヘモグロビンの正常値です。これよりも低い値の場合には貧血と判断されます。ところが実際にはヘモグロビンの値が正常でも、実際には体内で鉄が不足していることがよくあります。このため、正確な検査をしたければフェリチンを検査する必要があります。
男性:20~250ng/mL
女性:5~120ng/mL
フェリチンの正常値はこれくらいとされており、12ng/mLよりも低い場合には貧血と診断されます。ただし、30ng/mL以下になると様々な貧血の症状が見られ始めます。このため、ヘモグロビンもフェリチンも基準値内なのに、貧血の症状が出ることもあるので注意が必要です。
ランナーが貧血になる理由
そもそもなぜランナーが貧血になるのでしょう?
・走ることで大量の汗をかき鉄分が汗とともに排出される
・着地の衝撃で赤血球が破壊される
・鉄分の摂取量が少ない
ランナーが貧血になる理由はこの3つです。まずは汗による排出で、1日で1mgの鉄が汗で流れ出てしまっているというレポートもあります。さらに、着地の衝撃で赤血球が潰れてしまうのもランナーが貧血になる大きな理由とされています。ただし、着地で赤血球が壊れるかどうかは個人差があります。
それでいて、ランニングは有酸素運動を行いますので、酸素をいかに多く運べるかが重要になってくるのですが、一方で体からどんどん鉄分が抜け落ちているわけです。そうなってくると、きちんと鉄分を摂取する必要があります。
トップアスリートは鉄分不足をサプリメントで補っていたりしますが、市民ランナーはできるだけ食べ物から鉄分不足を補いたいところです。そこで次に貧血予防に何を食べればいいのかについて説明していきます。
レバーとアサイーで貧血予防を行おう
ランナーが貧血になるというのは、もはや宿命みたいなものです。走らない人よりも多く汗をかきますから、それだけ鉄分が多く流れ出て、さらに足裏で赤血球を壊しているので、人によってがトレーニングをすればするほど走れなくなることもあります。
では貧血は諦めるしかないのかというと、もちろんそんなことはありません。ポイントは2つあります。
・食べ物で鉄分補給する
・アサイーで血液を作る
シンプルでわかりやすいのは、鉄分を食べ物で補給することです。おすすめなのはレバーです。レバーに含まれる鉄はヘム鉄と呼ばれ、摂取した量の23〜35%が吸収されます。ひじきや大豆、小松菜なども鉄分が多く含まれますが、こちらは非ヘム鉄で吸収率が5%程度しかありません。
ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂れば非ヘム鉄でも吸収率が上がりますが、とはいえやはり手っ取り早いのはレバーです。定期的にレバニラ炒めやレバーの甘辛煮などを食べておくことをおすすめします。
それに合わせてアサイーも摂取しましょう。アサイーは非ヘム鉄ですが、それだけでなく造血作用があることが分かっています。難しい説明は省きますが、アサイーを飲むと体内で造血ホルモンが活性化し血液が作られます。
ランウェイの練習会に参加している方も、アサイーを飲み続けて血液検査の結果が改善したと報告がありました。私自身もアサイーを摂取し始めてから、13年ぶりにハーフマラソンの自己ベスト更新を達成しました。アサイーだけが理由ではないにしても、効果は間違いなくあります。
貧血の自覚がある人や、どうも体が思うように動かないと感じている人は、鉄分を摂りながらも、できれば毎日アサイーの摂取も継続しましょう。
まとめ
ランナーにとって貧血は典型的な障害のひとつなのに、実際に自分のコンディションが落ちたときに貧血を疑う人がとても少ないという現実があります。あれこれ手を尽くしても、一向にコンディションの悪化が改善されず、結果的には貧血だったということがよくあります。
特に女性ランナーは貧血になりやすく、それがレース後半の失速に繋がっているケースが多々あります。ですので、ランナーは走っているというだけで普段から鉄分を摂取し、さらにはアサイーを常用する必要があります。
これだけで以前のように走れるようになったというランナーも大勢います。タイムが思うように出なくなった理由が実は貧血にあり、その対策をするだけで、また気持ちよく走れるようになる。それなら対策しないのはもったいないですよね。
練習をしてもすぐに苦しくなる。そういう方は貧血を疑ってみて、鉄分とアサイーの摂取を継続して行ってみましょう。2〜4週間くらいで変化を感じられるはずです。