BLOG

ブログ

ランナーが膝の故障を回避するために、心がけるたったひとつのこと

ランナーにとって避けることが難しい膝の故障。膝は消耗品ですので使えば使うほど疲弊していきます。自然治癒できるケガもありますが、骨や軟骨の変形をともなうケガの場合には、自然に元に戻ることはありません。このため1度でも大きな故障をすると、以前のように走れなくなることもあります。

そうなってくると、ランナーが気をつけなくてはいけないのが、ケガをしない体作りとトレーニングを心がけることです。とはいえ、具体的に何をすればいいのかわかりませんよね。そこで、ここではランナーが膝の故障を回避するために、心がけるポイントについてご紹介します。

目次

心がける唯一のことはオーバーワークをしないこと

ランナーが膝を故障する場合、ほとんどのケースでオーバーワークが原因です。自分の許容範囲を超えたトレーニングを行って、膝やその周辺が耐えられなくなって走れなくなる。だとすれば答えはシンプルです。膝が故障するほど追い込んで練習をしないこと。それだけです。

特にランニングを初めて1〜2年というのが注意すべきタイミングで、ランニングを始めたばかりなので走れば走るほどタイムが縮まり、「練習は裏切らない」という言葉を日々実感しながら走ることになります。

でも、実際にはまだ長距離走やポイント練習に耐えられるだけの筋力がついていません。膝の周りの筋肉が鍛えきれていないのに、許容量を超えたトレーニングをすればどうなるのか?答えを出すまでもありませんが、確実に膝をケガします。

そうなりたくないなら、無理な練習メニューを組まないことです。自分の走力や筋力を見極めて、膝が壊れない余裕のあるトレーニングを適量行う以外にありません。どれくらいが適量なのかわからないからケガをするので、これでは不親切なのでもう少し詳しく説明します。

ポイント練習は3日に1回までしか行わない

ランニングの走力アップを考えたとき、手っ取り早いのはインターバル走やペース走などのポイント練習を行うことです。高い負荷を与えられるので、筋力や筋持久力、そして心肺機能の向上も期待できます。ただし、それだけ疲労が大きくなります。

ところが経験が少ないランナーは、毎日のようにポイント練習を行ってしまいます。頑張れば頑張るほど速くなれると信じており、実際に結果もともなうので「もっと頻繁にポイント練習をしたい」という欲が湧いてきます。そうなると、毎日のようにインターバル走を繰り返し始めます。

もちろんそんなことをして体に良いわけがありません。ランニングは高負荷による筋肉の破壊を行い、そこからのリカバリーによって超回復を起こして筋肉を強化します。このため、トレーニングと同じくらいリカバリーが重要で、回復していないのに次のポイント練習をすることに意味はありません。

ポイント練習は多くても週に2回までにしましょう。体ができるまでは週1回でも構いません。必ず疲労が抜けた状態で行うことを心掛けましょう。そうすると必然的にポイント練習の回数が減り、体にも負荷がかかりにくいので、膝のケガを回避できます。

ジョグはできるかぎりゆっくりと走る

ある程度走れるようになってくると、ジョグなのにやや負荷を上げてしまうことがあります。上級ランナーでもジョグの速さを自慢気に語る人もいますが、そういう人たちはジョグを行う本当の意味を理解していません。

・遅筋の毛細血管を拡張する
・ケガのリスクを下げる
・十分なリカバリーを行いポイント練習に備える

ジョグを行う理由はこの3点にあります。詳しくは別の機会にお話しますが、ゆっくり走ることでしか鍛えられない部分があり、さらにゆっくり走ることでケガのリスクが下がります。さらに、十分なリカバリーができて、次のポイント練習で質の高いトレーニングができます。

ジョグの速さを自慢する人たちは、本当にリカバリーができているのでしょうか。きちんと遅筋の毛細血管を拡張できているのでしょうか。膝などのケガをしないで走り続けることができているのでしょうか。すべて問題ないと確信を持ってジョグをしているランナーはどれくらいいるのでしょう。

ジョグは急がなくてもいいんです。速く走るのはポイント練習で身につきます。ジョグはゆっくり走ることに意味があるトレーニング。それを勘違いしてスピードを上げ、オーバーワークでケガをしてしまったランナーが大勢います。

繰り返しになりますが問題はオーバーワークにあり、オーバーワークにならないためにジョグはゆっくりと走る。ゆっくりと走ることでしか鍛えられない部分もある。ケガが多いランナーは、このことはしっかりと頭に入れておきましょう。

まとめ

「努力は報われる」や「走った距離は嘘をつかない」。いろいろとオーバーワークを生み出しやすい名言がランニング界にもあります。トップランナーは1ヶ月の1000km以上走ることもあります。でも、いきなり1000kmを走るわけではなく、それを走れるだけの準備をしています。

月間走行距離だけを真似ても速くはなりませんし、むしろ膝をケガする未来しか待っていません。大事なのは自分の現状を把握して、許容量を超えたトレーニングをしないことです。膝を故障したらそれまでのトレーニングが全部ムダになりますし、選手生命も短くなります。

ランニングを生涯スポーツとして楽しみたいなら、正しく努力を積み重ねましょう。ポイント練習は3日に1回、もしくは週に2回までにして、ジョグはできるだけゆっくりと走りましょう。それ以上のトレーニングは体が耐えられません。ケガをしたくないなら「休むも練習」この言葉をしっかりと胸に刻んで、思い切って練習量を減らしてみましょう。

SHARE

ブログ一覧

ホーム > ブログ > ランナーが膝の故障を回避するために、心がけるたったひとつのこと