コンプレッションしないリカバリーウェアのすすめ
ランニングにおいて重要なのは「練習・食事・休息」の3点です。ところが、実際には頭の中にあるのはトレーニングのことばかりで、食事や休息は軽視されがちです。ただ、これらを軽視していると、どれだけ質の高い練習をしていても伸び悩んでしまいます。
特に休息が重要で、トップアスリートの中には「寝られるだけ寝る」としている人もいます。日本を代表するランナーの大迫傑選手は10時間睡眠をしていますし、青山学院大学陸上部はリカバリーに特化した寝具メーカーと提携しています。
この重要な休息において、最近注目されているのがリカバリーウェアです。
目次
- ○ コンプレッションしないタイプのリカバリーウェアがトレンド
- ○ コンプレッションしない×遠赤外線効果でリラックスできる
- ○ リカバリーTシャツで身体がほぐれるのを実感
- ○ リカバリーウェアだけでなく睡眠環境を整える
- ○ まとめ
コンプレッションしないタイプのリカバリーウェアがトレンド
リカバリーウェアと聞いて、ほとんどのランナーがコンプレッションウェアをイメージするかと思います。以前ブームになったのもあり、実際に使ったことのある人もいるかもしれませんが、今はほとんど使っていませんよね。
リカバリー効果を感じていても着用するのが面倒で、次第に使わなくなってしまう。これがコンプレッションタイプのリカバリーウェアの弱点でもありました。ところが最近になって、コンプレッションしない普通の服のようなリカバリーウェアが注目され始めました。
パジャマのように手軽に着用できるので、生活の中に取り入れるのが楽で、アスリートのみならず、疲労が抜けにくくて困っている人を中心に利用者が増えています。
このコンプレッションしないタイプのリカバリーウェアは繊維に鉱石を練り込んでおり、その鉱石が体温に反応して遠赤外線効果を発揮し、血流を改善するなどして体内の老廃物や疲労物質を積極的に排出してくれることで、回復が促進するという仕組みになっています。
コンプレッションしない×遠赤外線効果でリラックスできる
コンプレッションタイプのリカバリーウェアは、圧迫することで強制的に血流を改善していましたので、着ているとリラックスするのが難しく、人によっては入眠しにくかったり、眠りの質が下がってしまうこともあります。
ところが、コンプレッションしないタイプのリカバリーウェアは、身体をリラックスさせるという考え方がベースにあるため、着ているだけで緊張がほぐされてリラックスできます。
コンプレッションしないリカバリーウェアは遠赤外線効果によって血流が活性化させますが、これによって心臓の負担が小さくなり、副交感神経系優位の状態になります。自律神経の働きとして、寝ているときには副交感神経系優位になるので、自然と眠りに入れるという効果も期待できます。
翌日にレースがあり、緊張して眠れないというタイプのランナーも、リカバリーウェアを着て寝ることで寝付きがよく、さらに起きたときにもスッキリしています。もちろん筋肉もほぐれており、いつもベストコンディションでいられるのもコンプレッションしないリカバリーウェアの魅力です。
いいコンディションであれば、練習でもしっかりと追い込むことができ、質の高いトレーニングができます。その質の高いトレーニングで疲労しても、きちんとリカバリーできるという良い循環が生まれて、走力アップにつながります。
リカバリーTシャツで身体がほぐれるのを実感
リカバリーウェアは本当に回復を促してくれるの?そう疑問に感じている人もいるかと思います。理屈の上では確かに回復するとしても、私たちの身体はそんなにシンプルではなく、実際にはほとんど効き目がないのではないかと疑う人もいるかと思います。
私も説明を聞いたときには、半分疑っていたのですが、実際にHLコーポレーションというメーカーのリカバリーTシャツを着用して寝たところ、これまで悩まされていた腰の張りが、朝になってほぐれているのを実感しています。
ガチガチに固くなって、全力て叩いても何も感じなかった腰が、かなり柔らかくなり走りにもいい影響が出ています。
他社でもリカバリーウェアを取り扱っているので、試しにリーズナブルな価格のリカバリーTシャツを購入してみましたが(HLコーポレーションのTシャツは1着1万円)、そちらは薄っすらと効果を感じますが、HLコーポレーションのTシャツほどはリカバリーしていません。
このように同じコンプレッションしないリカバリーウェアでも、価格帯によって回復具合に大きな差が出ています。おそらく使っている鉱物の量に差があるのでしょう。それがそのまま価格に影響しているのだと推測できます。
リカバリーウェアだけでなく睡眠環境を整える
リカバリーウェアは確かに回復を促してくれますが、残念ながら万能アイテムというわけではありません。これだけ着ていればハードな練習をしていても、翌日にコンディションが100%に戻っているなんてことはありません。大事なのはきちんとした睡眠環境を整えることです。
・就寝の1時間30分前までに入浴
・入浴後はPCやスマホ、テレビを見ない
・朝食から12時間経過以降は食べない
この3つを守るだけで睡眠の質が上がり、よりリカバリーが促されます。寝る前にスマホで動画を見ているという人もいるかもしれませんが、寝る前に脳が活性化するので、これでは質の高い睡眠は期待できません。
また夜にしっかり食べると内臓が休まりませんので、できるだけ朝ごはんから12時間以内に夕食を食べ終えるようにしましょう。これはお腹周りの脂肪を落とす効果も期待できるので、お腹周りをスッキリさせたい人は必須です。
まとめ
回復はランナーにとって練習と同じくらい大切です。睡眠時間が短いというのは問題外で、それで速く走れなかったり、ケガをしがちというのは完全に自業自得です。きちんとした睡眠時間を確保するのは当然のこととして、さらにリカバリーウェアを着て寝るようにしましょう。
以前のようにコンプレッションするのではなく、着圧もなく柔らかく着ることができるリカバリーウェアが発売されていますので、そちらを利用すれば3日坊主になるのを防げます。
ただし安物のリカバリーウェアは安物買いの銭失いになってしまいますので、それなりに高価格帯のものを選びましょう。上下セットで2万円以上の予算で探して、快適な睡眠と素早い回復を手に入れ、ワンランク上のランナーを目指しましょう。